女性は妊娠をすることによって、胎児が成長していく過程で身体のあらゆる箇所が変化していきます。
妊娠中は以前の状態とは異なり、身体の様々な場所にマイナートラブルが起こりやすくなります。その中で妊婦さんの悩みの1つとして、「妊娠線」の問題があります。また、一般的に7割以上の妊婦さんに「妊娠線ができやすい」と言われているのが現実です。
女性であれば、「妊娠前と変わらずに美しい身体を維持していきたい」「肌質のなめらかさや質感を重要視している」という方は大勢います。ママになってからも「ずっとキレイでありたい」と願うのは自然な感情でしょう。
そのため、妊娠したときに様々なボディーケアをチェックしている妊婦さんは非常に多いです。
そこで今回は、妊娠線(ストレッチマーク)を予防する方法について、管理人の体験談を踏まえて記載しています。
「一度できてしまうと完全には消えない」と言われる妊娠線ですが、少しでも妊娠線を予防するための「妊娠線対策」について解説していきます。
もくじ
妊婦さんに現れる妊娠線の原因
妊娠中のマイナートラブルはたくさんありますが、その中の1つが「妊娠線問題」です。そもそも、なぜ妊娠すると「妊娠線が現れてしまう」のでしょうか。
・妊娠線の概要を把握する
妊娠線とは、お腹が大きくなるスピードに真皮などの皮膚組織の一部がついていけずに、「お腹や太もも・ヒップ・二の腕・バストなど部分に、肌が裂けた跡が線のように残ってしまうこと」をいいます。
症状がひどい場合、紫がかった色や赤みを帯びた色として肌の表面に現れます。
・妊娠線が現れやすい時期の目安
主に妊娠線が現れやすい時期はいつ頃からなのでしょうか。妊娠線は、「体重が極度に増えることで起こりやすい」といわれています。
したがって、一般的には「つわりが落ち着き体調が安定した、安定期に入る妊娠5~7ヶ月頃」からできやすくなると言われています。
ただ、女性の体質や状況によって個人差があるため一概にはいえません。私の友人や知り合いの場合も、できてしまった女性もいれば、妊娠線が全く現れなかった方もいたからです。
しかし一般的には、つわりが落ち着き食欲が増すことによって、以前のように食べられるようになる女性も多いため、体重増加が起こりやすくなります。
・妊娠線ができやすい箇所
「安定期に入った頃に妊娠線が現れやすい」のは理解できたと思いますが、妊娠線は主に身体のどの部分にできやすいのでしょうか。
妊娠線ができる箇所は、その人の肌の柔らかさや体質によって大きく異なります。通常「お腹やバスト」「太もも」に現れやすく、特にこれらの箇所のボディーサイズが大きくなり始める時期に現れることが多いです。
妊娠線はできた当初は赤っぽく、時間が経つにつれて少しずつ白っぽく変化していきます。これは時間の経過と共に目立たなくなるためですが、1度できてしまうと完全に消すことは難しいです。
・妊娠線の症状の例
妊娠線の現れ方は、女性の体形や肌体質によっても異なりますが、妊娠線の症状が出る部位や箇所、形状も人によって様々です。例えば、妊娠線の症状として以下のようなケースがあります。
- おへそを中心として10本以上線が現れるケース
- 乳輪を中心に放射線状にバストに赤っぽい線ができるケース
- 太ももや身体の後ろ側などの、目に見えにくい場所に亀裂が入ってしまうケース
- 腰の後ろ側や側面などに現れるケース
一般的に、上記のような妊娠線としての症状が多くみられます。
ただ、実際には妊娠してからでないと、自分の身体のどこに妊娠線が現れるのかは分からないものです。また、初めての妊娠であれば、どのようなものが妊娠線なのか判断できにくいことがあります。
妊娠線と間違えやすい正中線の存在
妊娠線に似ている症状として、正中線といわれる線ができることがあります。これは、全ての女性に現れるわけではありません。
妊娠線は皮下脂肪が急激に増えることによって、皮膚がそれに追いつかずお腹やおしり、胸などに現れるものです。しかし、正中線は妊娠線と間違えやすいですが、まったく異なるものです。
正中線は、おへその上下にすっと筋が通ったように1本出てくる縦線を示します。妊娠中はメラニンの働きが妊娠前に比べて活発になるため、このような症状が表れます。
・妊娠してからの管理人の身体変化
私の場合、妊娠する前からボディーケアを行っていましたが、妊娠してからも変わらずに1日1回、夜にケアをしていました。女性によっては、朝・晩の2回のケアを行っている方がいます。
以前と同様にケアを行っていたため、肌の柔軟性や弾力性は変わりませんでした。私の場合、おかげで妊娠9ケ月に入っても、目立つような妊娠線は現れませんでした。ただ、妊娠6~7ケ月頃から腹部に一本の縦線が目に見えて分かるようになりました。
はじめは、「パジャマのゴムの跡が残っているのではないか」と思いましたが、妊娠中に薄くなったり消えたりすることはありませんでした。
そのため、「これが妊娠線なのかもしれない……」と思いショックを隠せませんでした。しかし、出産経験のある友人と話をしていたとき、おへその上下に割れたように1本の縦の筋が入るのは「妊娠線ではない」ということを教えてもらいました。
そのときの、私の腹部の状態が以下になります。
おへそから下は、くっきりと線がありますが、おへそから上はうっすらと線が入っています。なお、私の友人の場合は身長が高かったため、おへその上側もかなり上の位置まで線が現れたようです。
妊娠が進むにつれて、胎児の細胞の発達によって母体で細胞分裂が起こります。そのため、胎児の細胞分裂の証としておへその上下に線が入ったような症状が表れてきます。
妊娠中は消えないものの、出産してから時間が経過すると自然と消えていくもののようです。私の場合、妊婦健診の際に看護師の方に診てもらったところ、自然と消えていくようです。
妊娠線は個人の体質や妊娠線の現れ方が異なることは既に述べましたが、妊娠線の場合、一般的には一度できてしまうと完全に消えることは難しいです。
これと同様に、正中線も個人の体質や現れ方によって異なります。もう少し太く濃く身体の表面に現れてしまう場合、消えるまでにある程度の年月がかかることがあります。また、消えずに残ってしまう場合はあります。
また、この症状はもう一つ出産時に役に役立つことがあります。本来、帝王切開を行う場合はおへそからかなり離れた下腹部の辺りを数センチほど横に切開します。しかし、緊急の場合や子宮内に筋腫が出来ている状態で出産する方の場合は、身体に現れた正中線の部分を帝王切開します。
これは、母体への負担を軽くし過度の出血を防ぐことにもなるからです。
妊娠線が出来る二つの要因
ここまで、妊娠線がなぜできてしまうのかは理解できたと思います。ここで、もう少し詳しく妊娠線の要因について解説していきます。
妊娠線が現れる原因の一つとして、「極度に体重が増加すること」は既に述べました。体重が急激に増加すると「急激に皮膚が伸びる」ことになります。その結果、皮膚が割けることで妊娠線が現れるのです。
しかし原因はそれだけではありません。他に、「肌の再生力が低下してしまうこと」も原因として考えられるのです。
・急激に皮膚が伸びることによって起こる
まず、妊娠線を生じる1つ目の理由は、「妊娠によってお腹やバストなどが大きくなり、皮膚が急激に伸びてしまうこと」です。
皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の三層から構成されているのですが、「表皮」は良く伸びるのに対し、表皮の奥にある「真皮」や「皮下組織」の一部は伸びにくいという性質を持っています。
そのため、急にお腹やバストなどが大きくなってくると、そのスピードに「表皮」はついていけても、その奥にある「真皮」や「皮下組織」は皮膚の伸びについていくことができないのです。
その結果、「真皮」「皮下組織」の一部に亀裂が入り、その断裂したところから毛細血管が透けて見えるため、赤紫色の線状斑が現れることになります。これが「妊娠線」の正体です。
また、「妊娠線」が一度できてしまうと完全には消せない理由もここにあります。妊娠線は肌表面の「表皮」ではなく、皮膚の奥底にある「真皮」などで起こります。一度、皮膚組織に亀裂が入ってしまってからでは、ケアを開始しても以前のように亀裂の無い肌へ修復することが難しいのです。
・肌の再生力が低下したことによって起こる
そして、「妊娠線」ができてしまう理由の2つ目として、「妊娠中は肌の再生力が低下してしまうこと」が挙げられます。
妊娠すると、体内では「コルチコステロイド」というステロイドホルモンの分泌量が増えます。
ステロイドホルモンは、肌のターンオーバーを抑制させる働きがあります。スピーディーな肌の新陳代謝が妨げられることで、妊娠中のお肌の弾力が失われがちになるのです。また、妊娠中に肌が黒ずんでしまうのは、これが要因です。
結果、妊娠中に限っては、肌の断裂が起こることで「妊娠線ができやすくなる」という結果につながります。
妊娠線が出来やすい人の特徴
妊娠線ができる原因は把握できたと思いますが、妊娠線は女性の肌質や体質によって異なります。妊娠や出産を経験した女性の中には「妊娠線が全くできなかった」という方はも存在します。
その中で、妊娠線ができやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか。
まず、7割の女性に現れやすいといわれている妊娠線ですが、妊娠線ができやすい人の特徴があります。「妊娠線ができやすい人」とそうでない人の違いを知っておくことで、妊娠線を予防するヒントを得ることが可能となります。
・経産婦の人
出産を経験したことがある方を「経産婦」といいます。初産(初めて出産を経験する妊婦さん)の人と比べ、一度伸びたことのある子宮は通常より伸びやすい状態にあるため、それだけ急激にお腹が大きくなりやすくなる事が考えられます。
個人の体質や体重管理によって異なりますが、初産に比べると経産婦の方のほうが、皮膚組織が断裂しやすい傾向にあります。その結果、皮膚が断裂することで妊娠線ができやすくなってしまうのです。
・急に体重が増加した人
妊娠線は妊娠中のお腹などが急激に大きくなるスピードに皮膚の真皮などがついていけずに起こるものです。そのため、急激に体重が増加してしまうことで、肌の真皮や皮下組織が割けやすい状態になります。これが「妊娠線ができやすい理由」です。
実際に、妊娠中の体重増加は7~12kgが目安になります。妊娠期間は10ケ月あるため、きちんと栄養は摂るものの、適正な体重増加も意識する必要があるのです。
体重増加が8kg以下の人に妊娠線はできにくく、逆に12kg以上の急激な体重増加が見られた妊婦さんには妊娠線が現れる可能性が高くなる傾向があります。
・小柄な人・痩せている人
小柄な人や痩せている人は身体のサイズが小さいため、もともとの皮膚面積が少ないです。そのため、妊娠したことによって普通の人よりもお腹などの皮膚が胎児の成長に合わせて引き伸ばされることによって、妊娠線ができる可能性が高くなります。
また、小柄の方の場合は、身体がお腹を支えようと前に出っ張ることが多く見られるため、その分だけ皮膚も引き伸ばされて皮膚組織である真皮や皮下組織が断裂しやすくなります。
・多胎妊娠の人
お腹に双子や三つ子などの赤ちゃんがいることを「多胎妊娠」と呼びます。
多胎妊娠の場合、赤ちゃんが1人の妊婦さんよりもお腹が大きくなるため、それに合わせて皮膚も伸ばされてしまいます。それによって、どうしても妊娠線が出やすくなってしまいます。
・高齢出産の人
人間、歳を取ると皮膚の弾力やハリは少しずつ失われがちになります。20歳の肌弾力と30歳や40歳の肌質では皮膚の弾け具合はかなり異なります。
妊娠中は「肌の柔軟性が必要」なのは既に述べましたが、高齢出産の方の場合、若い年齢の方に比べると皮膚の再生力が弱くなっていることから、妊娠線ができやすくなります。
・乾燥肌・皮膚が弱い人
乾燥肌の方は「肌表面が乾燥している状態」を示します。
妊娠中は肌の柔軟性がとても重要なのです。そのため、「乾燥肌・皮膚が弱い」など皮膚が柔軟に伸びない状態になってしまうと「肌の皮膚組織が断裂しやすい状況に近づいている」と考えられます。
・アトピー性皮膚炎の場合
また、アトピー性皮膚炎をもっている女性も気をつけなければなりません。
アトピー性疾患の場合、痒みを抑えるためにステロイド治療薬を使用しますが、ステロイド治療薬の妊娠線に影響します。ただ、個人の肌再生力の違いにも個人差があるため一概には言えません。
※軽度のアトピー性皮膚炎を持っていた管理人の場合
私の場合、軽度のアトピー性皮膚炎を持っています。そのため、妊娠する前はストレスや疲れが溜まってしまうと首付近が痒くなり、痒みを抑えるためにステロイド剤を多少使用していました。
妊娠が分かってからは、「肌に塗ったものは身体が吸収してしまい、赤ちゃんに影響があったらどうしよう……」という不安から、ほとんどステロイド治療薬を使用しませんでした。
以下が、私が妊娠した当初の首の辺りに出ていたアトピー性皮膚炎の症状です。
そして、妊娠経過とともに首辺りの肌状態も変わっていきました。
私は軽度のアトピー性皮膚炎だったため、写真ではそれほど分かりにくいかもしれません。
ただ、妊娠してからは幸いにもアトピー性皮膚炎の症状はまったく出なくなっていきました。以前は痒みなどに悩んでいた女性でも、妊娠したことによって私のように体質が変わっていくことがあります。
具体的な妊娠線の予防方法
ここまで、妊娠線ができやすい要因や現れやすい人の特徴は把握できたと思います。
ただ、工夫や対策次第では妊娠線を予防できる方法が多く存在します。そこで続いては、具体的な妊娠線の予防法について考えていきましょう。
体重はゆっくりとなだらかに増やす
妊娠線ができやすい人の特徴として「急激な体重の増加」がありました。
つまり「体重を急に増やさない=体重はゆっくりと増やすことを心掛ける」という方法が妊娠線予防には有効だといえるでしょう。
胎児の成長や羊水の重さに加え、妊娠中は出産に向けて皮下脂肪を体が蓄えようとするため、体重が増えるのは自然の摂理です。
しかし、急に体重を増やすと「妊娠線ができる」という問題だけでなく、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの原因にもなりかねません。さらに、急激な体重増加は浮腫みを引き起こす原因となります。
つまり、緩やかな体重増加は妊娠線予防だけでなく、妊娠中に起こりうる様々な症状を防ぐことにもつながります。妊娠中でも適度に身体を動かすことを心掛け、また身体の代謝に気を配り、過度の脂肪がつきにくい身体づくりを目指すとよいです。
特に、12kg以上の体重増加は「妊娠線」のリスクを高めるとされています。それを防ぐためにもなだらかな体重増加を目指すようにしましょう。
保湿ケアは早期に行うほど、「肌の柔軟性を高める」ことができる
妊娠線をできにくくするためには、「伸びが良く、柔らかな潤いのある肌」を目指すのが理想です。そのためには、保湿ケアが有効です。
では、妊娠線を予防する肌の保湿ケアはいつ頃から始めればよいのでしょうか。
肌というのは保湿ケアを始めたからといって、すぐに効果が目に見えて現れて期待できるものではありません。妊娠線予防に関わらず、日々の化粧水や乳液などの基礎化粧品でも同じことが言えます。
そのため、コツコツと積み重ねたケアを続けることで美を維持できたり、より効果を期待できたりするものです。
したがって、妊娠線予防の保湿ケアはまだお腹が大きくなる前の妊娠初期から始めても問題ありません。むしろ、早ければ早いほど、肌の表皮や伸びにくいと言われる真皮まで徐々に柔らかくしていくことにつながるのです。
特に、多胎妊娠の妊婦さんは、普通の妊婦さんよりもお腹が大きくなる周期や時期が早いはずです。
一般には、お腹が大きくなり始めるのは妊娠5ヶ月ぐらいからといわれていますが、多胎妊娠の妊婦さんはもっと早い段階から保湿ケアをしておくことをおすすめします。
腹帯やガードルを利用し、お腹をサポートする
ゆるやかな体重増加や保湿ケアの継続以外に、妊娠線ケアの対策として日頃から続けられるものはあるのでしょうか。
前述の通り妊娠線ができてしまうのは、お腹が大きくなってきたときなどに、そのスピードに皮膚(真皮や皮下組織の部分)が耐え切れずに、真皮や皮下組織などで皮膚断裂を起こしてしまうのが要因です。
大きくなっていく妊娠時のお腹を支えるために、インターネットなどでは腹帯やマタニティガードルなどが販売されています。これらをうまく活用して適度にお腹を支えてあげることは、急激に皮膚が伸びすぎるのを抑える手助けとなります。
以下は、私が妊娠6ケ月頃から使用していた妊婦帯・腹帯といわれる商品です。これは、お腹を支えるためだけでなく、全体的にお腹を包み込んでくれるため子宮を暖かく保つための効果もあります。
妊婦帯は1000~2000円程で比較的低価格で購入できます。実際に、着用した場合としなかった場合ではかなり楽さ加減が違います。
それだけでなく腹帯やマタニティガードルは、「腰痛の緩和」「身体のバランスや重心の安定」など、いろいろな効果が期待できます。上手に活用して、マタニティーライフを心地よく過ごすための潤滑剤にしてください。
妊娠線を予防するためのケアポイント
妊娠線は一度できてしまうと完全には消すことができないのは既に述べました。それでは、妊娠線(ストレッチマーク)が出来ないようにするには、どのような事に気をつけてケアを続けていけばいいのでしょうか。
妊娠線を防ぐために、インターネットでは様々な妊娠線対策のケア用品が販売されています。しかし、「これを塗っているのだから、妊娠線は全く出来ない……」などと医学的に認められたものは存在しません。
妊娠線の予防クリームは「あくまでも肌の保湿性や柔らかさを保つためのもの」と理解しておくといいです。
・乾燥肌を防ぐことが一番大切
妊娠線ができやすい要因として、「肌が乾燥している」ということが挙げられます。肌が乾燥していると肌の表面がひび割れやすいということになり、そこから肌に亀裂が入りやすくなるからです。
それならば、乾燥肌を防ぐことが妊娠線予防の第一歩になります。
そのためには、肌をみずみずしく保つための保湿が需要であり、保湿を徹底することが大切なのです。お風呂上りや自身が乾燥しやすい箇所には、常に肌に潤いを与えるようにしておくことで、肌の柔らかさを保つことができます。
・短時間でも湯船に浸かり、全身に水分と潤いを補給する
妊娠中は体調が安定せず、ついついシャワーで済ませてしまう場合があります。しかし、お風呂の際にはシャワーなどで済ませずに、しっかりと浴槽につかり全身に十分な水分と潤いを与えることも有効です。
長時間の入浴は気分が悪くなる場合がありますが、適度に浴槽につかることで、身体の回復力や保温性を高めることにつながります。
なお、入浴剤を入れることでリラックス効果や保湿力を高めることができます。そうした入浴剤も比較的安く購入できるため、自分のお気に入りの入浴剤を見つけるのもオススメです。
・保湿性や肌に優しい素材を着用する
また、身につける衣類も保湿効果のあるものを選ぶとより効果的です。特に冬場にはホットパンツなどで体全体を保湿し、冷えを防止するように心がけるといいです。
私の場合、妊娠が分かったのは10月末でした。そのため、洋服の下やパジャマの下には保湿性のあるホットパンツなどを履いていました。以下のようなものを着用していました。
保湿性を重要視し、また肌に身に着けるものなので素材もなるべく日本製のものを購入しました。また、汗をかいても蒸れにくいように綿素材が多いものを好んで使っていました。
妊娠中の保湿ケア商品の優秀成分と容量
妊娠線予防のクリームやオイルなど保湿ケア商品としては、様々なものが販売されています。ただ、初めての妊娠であればなおさら、どのような商品が使いやすく保湿効果が高いものなのか分からないでしょう。
また、せっかく購入するのならば、安心して使える成分を含んでいるものや効果が高いと感じるものを見つけたいものです。そこで、私自身、実際に購入したときに良かった商品の「特化している部分」についてお伝えします。
・美容成分に特化している
特に現在では、妊娠線予防対策のための保湿クリームやオイルが数多く販売されています。一般のボディークリームや保湿オイルに比べて、潤いや保湿力を長時間キープでき、伸びがよいのが特徴です。
肌を柔らかくしやすい「アルガンオイル」や「カレンデュラオイル」などのオイルを使用しているのも特徴です。
・胎児が吸収しても心配のないヒアルロン酸などが配合されている
また、妊娠中でも安心して使用できる「ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの美容成分」を配合しているものも多くあります。
8種類のアミノ酸成分と2種類のセラミドの成分が配合されている商品です。アミノ酸やセラミドは肌に潤いを与える保湿成分です。また、羊水と同じ成分であるヒアルロン酸を使っているので、安心して身体に塗ることができます。
・大容量サイズを購入し、ケアは惜しみなく使うのがよい
ただ、クリームやオイルなどは高いものを少しだけつけるのではなく、安価でもたっぷりと惜しみなく使う方がおすすめです!
妊娠線は脂肪がつきやすい部位にできることが多いので、お腹だけではなく、バストや両ワキ、二の腕、太もも、お尻などにもしっかりと塗り込むようにしましょう。
以下は、私が妊娠中に使用していた大容量サイズ(470ml)のボディークリームです。
インターネットの店舗によっては、「いくらか安くまとめて購入することができる」という初回限定特典があります。私自身、この初回限定特典を活かして、普通サイズではなく大容量サイズをまとめて購入しました。
妊娠クリームなどを購入する場合、そのような特典を利用することをオススメします。
クリームやオイルを使用したマッサージの方法
大きくなっていくお腹をあらかじめ予測し、胎児の成長と共に大きくなるのに皮膚組織が耐えられるようにするためのマッサージ方法があります。また、お腹へ塗り込むときはマッサージをしながら行うと効果が高くなります。
ここでは、実際に写真を見ながら解説していきます。簡単なマッサージなので、毎日続けやすいと思います。一つ一つのマッサージは、10~15回程度を目安に行うことで、クリームやオイルがより肌の奥まで浸透しやすくなります。
私の場合、全身をクリームで保湿ケアしていますが、お腹から脇腹にかけて、以下のようにたっぷりとした量でマッサージを行いました。
お腹編
- 下腹部から上に向かって、手のひら全体を使って塗り込んでいく
恥骨の辺りから上に向かって、おへそのあたりまで下から上に、繰り返しマッサージしていきます。マッサージの強さはあまり強くしすぎず、優しく引き上げるようにしていきます。
- お腹の側面は、お腹の大きさに合わせて手を斜めにし、同様に行う。
- おへそから胸のみぞおちまで下から上に繰り返す。
妊娠後期になるにつれて、胎児の成長と共に子宮底長が高くなります。そのため、妊娠が進むにつれて、みぞおちからおへそ辺りまでも大きくなっていきます。この部分も早い段階からケアをしていきましょう。
- おへそを中心として、外側へ向かって手のひら全体で塗り広げる
身体の中心から外側に向かってマッサージを行うことで、胎児の成長に合わせて大きくなっていくおへそ周りもケアすることにつながります。ただ、このときおへそ周りをあまり強くマッサージしないように気をつけます。
- 円を描くようにお腹をマッサージする
このとき、腹部全体をしっかりと柔らかくするようにイメージしながら行いましょう。また、大きくなっていく腹部に合わせて、くるくるとマッサージを行います。
おへその周りについては、女性によって臍の形は異なりますが、その形に合うようにマッサージしましょう。
・側面と腰の部分も忘れずに行う
妊娠線というと鏡で見えやすい部分だけに意識がいきがちになりますが、側面や後ろの部分(腰のあたり)も忘れないでケアを行いましょう。
太もも編
- 太ももの付け根の辺りから腹部に向かって下から上に繰り返す
- 太ももの裏側の付け根とおしりの境目の間も下から上に繰り返す
また、妊娠線を予防する商品は「クリーム」「オイル」「ローション」に大別されますが、効果が高いとされているのはクリームとオイルです。どちらも適度な油分が含まれているのが特徴です。
保湿ケアに含まれているオイルには、アルガンオイルやカレンデュラオイルがあります。これらは、肌を柔らかくする保湿成分が含まれているオイルです。
さらに、妊娠線が生じるのは真皮などの皮膚の奥になります。そのため、「真皮」まで浸透することが重要なのです。肌の柔軟性や保湿性が保たれるため、肌の奥まで浸透しやすいクリームやオイルを選ぶとより良い効果が得られるのです。
また、保湿ケアは「毎日継続して行うこと」が重要です。
ただ、妊娠中は体調の優れないときが多くなります。保湿ケアは体調が優れないときは無理をせずに、出来る範囲のなかで日々のケアを行うことが大切です。
まとめ
いつまでもキレイでいたい女性にとって妊娠線は気になる課題だと思います。私自身も妊娠してからも、ずっと変わらずに肌を綺麗にキープしていたいと思いながら、毎晩のお手入れを続けていました。
中には妊娠線予防のケアをしっかり行っていても、残念ながら妊娠線ができてしまう場合があります。
しかし、だからといってその時に保湿ケアなどを止めてしまったり、諦めて対策をしなかったりすると、改善される可能性を閉ざしてしまうことになります。できてしまった妊娠線は完全に消すことはできませんが、状態を目立たなくすることは可能です。
そのためには、何といっても「ゆるやかな体重増加を心がけること」「浸透性のあるクリームやオイルを使用した保湿ケアの続行」が大切です。継続は力なりで、できるかぎり目立たなくなるように日々のボディーケアを頑張ってみてください。
楽しみながら、日々のケアで妊娠線を防いでいきましょう。