胎児の体重が増えない!原因は?心配は必要?
公開日:
        
        :
         最終更新日:2016/09/25        
        葉酸                
      
妊婦健診で赤ちゃんの推定体重がわかるようになると、前回の健診からどのくらい大きくなったかな?など、赤ちゃんの成長がますます楽しみになりますね!
ただ、その一方で、医師に「ちょっと小さめだね」「(胎児の)体重があんまり増えていないね・・」などと言われてしまうと、たいていのママは「赤ちゃん、大丈夫なのかな・・?」「私に何か悪いところがあったのかな?」と自分を責めたり、お腹の中の赤ちゃんのことがすごく心配になったりしてしまうもの。
ですが、本当にママが悪いのでしょうか?赤ちゃんが小さめな原因、また、体重があまり増えない原因って、いったい何なのでしょう?
今回は、そこのところの不安をしっかり解消していきたいと思います!
赤ちゃんが小さめ?体重が増えていない?原因は?
超音波検査などによって弾き出される、お腹の赤ちゃんの推定体重。
この結果を見て、赤ちゃんが小さめだねと言われたり、あんまり赤ちゃんの体重が増えてないねと医師に告げられたりするわけですが、実はこの検査結果が絶対ではないということ、皆さんはご存知でしょうか?
推定体重には誤差がある!?
超音波検査でわかる赤ちゃんの推定体重は、医師がエコー画面に映る赤ちゃんの頭囲や大腿骨の長さ、腹囲などを特定して計測し、その結果から赤ちゃんの推定体重が弾き出される仕組みになっています。
そしてその弾き出された数値を「胎児発育曲線」というものに当てはめて、大きい・小さいなどが判別されるのです。詳しくは、「胎児の週数ごとの体重の平均をまとめてみた!」記事にありますので、興味のある方はそちらもご覧くださいね。
ただ、この推定体重というものは、あくまでも「推定される値」!
確実なものではないのです!
例えば、エコーで測るべき赤ちゃんの頭囲や腹囲、大腿骨などがはっきり映らなかった時や計測が難しかった場合、検査機器が古いなど性能があまり良くない場合、検査をする医師などが熟練していない・・など、いろいろな理由で、「誤差」というものが出てきてしまうのです。これは、ある意味仕方がないことでもあります。
その誤差は、一般に200g前後と言われています。例えば、前回の健診で本当の体重より200g多く見積もってしまったとしたら、今回、本当の体重が弾き出されていたとしても前回から今回までの赤ちゃんの体重の増えが200g以下だった場合、見かけの体重は増えていないということになりますよね?
このように、超音波検査で弾き出される推定体重は絶対ではありません。ですから、一時的に赤ちゃんの体重が増えていない!という場合でも、妊娠の経過が順調で、赤ちゃんに問題が見られないのなら、それは「誤差」のせいである可能性も高いのです。
実際に、小さい、小さいと言われていたのに、生まれたらそうでもなかったということも多いんですよ。私は大きいから早く産みなさいと毎回言われていましたが(しかし、どうやって早く産めというのでしょう?)、生まれてみたら標準体重そのものでした。どうやら、推定体重の方が多く見積もられていたようです。
つまり、推定体重にとらわれ過ぎるのはNG!
もし何か問題があるのなら、医師から指導なり治療なりがされるはずですから、そういうことがなければ、あまりくよくよせずに、次回以降の赤ちゃんの体重や成長ぶりを注意して見ていけば十分だと思います。
遺伝的な要因?
赤ちゃんの体重が増えない、小さいという原因は誤差によるものも多いのですが、その他にも原因があることがあります。
1つには、遺伝的な要因。必ずしも体型が直結するとは限らないそうですが、ママかパパ、どちらかが大柄な場合や小柄な場合、あるいは両方が大柄・小柄である場合、その遺伝的な要因を受け継いで体型が似ることは多いそうなのです。
確かにこれはよく聞く話です。ママが生まれた時、大きかったという場合、子どもも大きかった、もしくは小さく生まれたママから同じく小さな赤ちゃんが生まれたという話は多いもの。
実際、私は標準体重で生まれて、子どもも標準体重だったのですが、私の妹はジャンボベビーとして生まれて、同じように大きな赤ちゃんを生みました!
また、親戚の子は3人子どもを生みましたが、毎回小さな赤ちゃんでした。しかし、うちの子も妹の子も、親戚の子もすくすくと問題なく育っています。同じ人間でも大きな人と小さな人がいるように、お腹の中の赤ちゃんにも個人差があるようですね。
その他の原因は?
しかし、遺伝的な要因以外によっても、小さな赤ちゃんが生まれるケースがあります。出生時に、2500gに満たない赤ちゃんは「低出生体重児」と呼ばれ、体の機能が未熟なため、合併症や感染症にかかりやすいと言われています。
しかし、この「低出生体重児」は、妊娠中の食生活や妊婦の意識の変化などによって、近年増えつつあり、今後、懸念される問題であるとか。
その「低出生体重児」が生まれる原因として挙げられるのが、
 ・前期破水・早産などによるもの 
 ・胎児の染色体異常や先天的奇形
 ・子宮内感染症
 ・妊娠高血圧症候群
 ・子宮や胎盤の機能不全や異常
 ・妊娠中の喫煙や飲酒などの習慣
 ・妊婦の過激なダイエット⇒子宮内での栄養失調
 ・妊婦の歯周病の悪化
など。自分で努力して防げるものもあれば、そうでないものもありますし、入院や適切な処置を受ければ改善できるものもあるようです。
中でも、妊娠中の喫煙や飲酒などの習慣は、お腹の中の赤ちゃんのためにすぐに止めたいもの!パパの受動喫煙なども危険です!
また、妊婦の過激なダイエットなどはママが気をつけることで改善が期待できそうなこと。赤ちゃんの身体はママが摂取した栄養分から成っているわけですから、自分の体重を気にしてしまうあまり、赤ちゃんへの栄養が足りなくなったというのでは本末転倒です。
ただし、量を食べればいいというわけではなく、質を重視することが必要です。バランスのいい食事を心がけるようにしましょう。
妊婦の歯周病の悪化は意外なようですが、大事なこと!
現時点で確定されてはいないようですが、歯周ポケットから体内に侵入した菌が、血中に入り、胎盤を通って赤ちゃんに届けられてしまうという考え方があるそうで、菌が赤ちゃんに悪い影響を与え、成長を妨げるという報告もあるのだとか。妊娠中は歯周病が悪化しやすいです。注意しましょう!
それから、赤ちゃんへ栄養を送るための血管である臍帯の血流が不足してしまうと、赤ちゃんが大きくなりにくいことがあるそうです。
この場合は、横になり、血流を増やせば改善されるそうなので、ママがしっかりと身体を休めることが大切です。休憩をよく取り横になる、寝る時の姿勢などを工夫してみるといいかもしれません。
いかがでしたか?赤ちゃんの体重が増えない原因はいろいろありましたね。ですが、あまりにも数字ばかりを気にして過ごすのは、ママにも赤ちゃんにも良くないと思います。
スローペースかもしれませんが、赤ちゃんの体重が少しずつでも増えているのなら、それが赤ちゃんなりの成長速度なのかもしれません。また、こればっかりは生まれてみなければ本当の大きさがわからないということもあります。
あまり心配し過ぎずに、できるだけの事をやったら、あとは、赤ちゃんと一緒に1日1日を楽しく大切に過ごしていただきたいと私は思います!
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