「もしかして、妊娠!?」と、気がつくことが多い「妊娠1ヶ月~2ヶ月」。
お腹の中に新しい生命が宿るこの時期の注意点やお腹の中の赤ちゃんの様子を、週別にまとめてみました!
もくじ
妊娠1ヶ月【妊娠0週・1週・2週・3週】
妊娠1ヶ月目の妊娠0週~3週、そして妊娠2ヶ月目の妊娠4週くらいまでを「妊娠超初期」と呼ぶことがあります。早い人はこの超初期の時期に体調の変化を感じることも!
ただし、「妊娠」とついていても、実際はまだ妊娠をしていない時期が含まれるため、要注意です!
妊娠0週
妊娠0週とは、何だかおかしい数え方だな?と思う人もいるかもしれませんね。
これは「妊娠超初期のイライラ・情緒不安定!いつから?解消法は?」記事にも書いたのですが、実は、妊娠0週0日というのは、最終月経の初日を指し、妊娠0週は妊娠前の最後の生理が起こっている時期のことを言うのです。
ですから、当然まだお腹の中に赤ちゃんはいません。
この妊娠週数の数え方は、WHO(世界保健機構)が定めた「妊娠の正常持続日数は280日で、28日を1ヶ月、7日を1週と定め、妊娠持続を10ヶ月/40週とする」という考え方からきているもの。
ですから、妊娠0週0日を含む7日間、つまり妊娠0日~6日までが妊娠0週、翌7日~13日が妊娠1週となり、常に7日×4週で1ヶ月(28日)と数えます。
よく妊娠期間は10ヶ月と言われますが、1ヶ月30日または31日ある通常のカレンダー通りに10ヶ月かかるというわけではないので、覚えておきましょうね。
妊娠1週
妊娠1週になると、妊娠0週0日から7日目。
生理が終わって、心身ともにすっきりとする頃ですね。
この妊娠1週(7日~13日)もまだ赤ちゃんはやってきていません。
ただ、次の排卵日(28日周期なら14日目)がすぐそこまで迫っていますから、妊娠しやすい時期に入っています!早い人では排卵する方もいますので、妊活中の方には絶好のチャンス到来といえるでしょう!
実は、無事に受精し、赤ちゃんへと成長できる卵子の寿命は短く、たった24時間ほどしかないと言われています。一方、精子の寿命は2~6日。
そのため、妊娠を望む方は、排卵日の3日前~1日後に性交渉を行うことで妊娠の確率をUPさせることができます。その確率がUPする時期が、ちょうど妊娠1週目!
基礎体温を測るなどして、妊活に励むのがベストです!
この時期、ママの状態はというと、排卵が早い方を除いて、多くの場合、子宮内に受精卵がまだない状態。ですが、ママの体内では妊娠へ向けて卵子が育つ卵胞が急成長し、受精のための準備に入る時期でもあります。
また、妊娠0週・1週目まではママが風邪などで薬を服用していたとしても赤ちゃんに影響することはほぼないと言われています。なぜなら、それはほとんどの薬が服用後、1~2日で体外へ排出されてしまうから。
しかし、赤ちゃんが着床を始める妊娠2ヶ月~妊娠4ヶ月になってくると、赤ちゃんにとって重要な器官や臓器などが形成される時期ということもあって、薬の悪影響が心配になってきます。
自分が気がついていないだけで、実は妊娠していたということはよくあるケース。
妊娠を望む方は妊娠が判明する前であっても、市販のお薬などの服用は控えるようにしましょう。
妊娠2週
生理周期が28日の方なら、最終月経の初日=0週0日から14日後に、30日周期の方ならその数日以内、つまり妊娠2週になるとほとんどの女性に排卵日がやってくることになります。そして、この排卵日と同時期に受精、妊娠!
いよいよ本当の妊婦ライフが始まります!
受精卵となる卵子は、私達の身体をつくっている細胞の中で、一番大きな細胞だということを、皆さんはご存知でしょうか?
この卵子に受精するには、1個以上の精子が卵子のもとへたどり着くことが必要ですが、受精場所となる卵管まで到着できる精子は、腟内に射精された精子の100万分の1という確率。かなりの難関をくぐりぬけなければなりません。
さらに、たった1つの卵子におよそ100もの精子が同時にアタックして、そこで勝ち抜いた1つの精子だけが卵子の中へ進入できると言われています。
ここで初めて受精が成立するわけですが、激しい生命のドラマが繰り広げられているということが分かりますね。
妊娠3週
ママの身体と赤ちゃんの様子
受精した卵は約6日かけて子宮へ到着し、着床すると言われ、子宮へ到達した時点でだいたい妊娠3週になるのだとか。0.1mmほどの大きさの受精卵が細胞分裂を繰り返しながら、1mmくらいまでの大きさへ成長します。
妊婦さんの中には、この着床時に、「着床出血」と呼ばれる微量の出血があったり、胸が張ったり、身体がだるかったり、イライラしたりという妊娠超初期症状があらわれることも。
「月経前症候群(PMS)」とよく似ていて、よく間違われることがありますが、基礎体温が高いまま続いているのであれば、このようなちょっとした違和感は妊娠超初期症状かもしれません。
この時期の赤ちゃんは長い尾やエラがあって、人間の赤ちゃんとは思えないタツノオトシゴのような形をしているそう。妊娠7週まで、ママの体内で、魚類・両生類・爬虫類・哺乳類という進化の過程をたどりながら、ヒトの形へと成長していくそうで、生命の神秘を感じますね!
また、この頃の赤ちゃんはまだ「胎児」と呼ばれず、「胎芽(たいが)」と呼ばれます。「胎児」と呼ばれるようになるのは、妊娠8週くらいからなんだそうです。
また、精度の高い妊娠検査薬であれば妊娠の反応が出ることもあるため、つい検査をしてしまう方もいますが、着床した受精卵が長く留まれずに流れてしまう「化学流産」の可能性が高い時期でもあります。
「化学流産」といったケースでは、受精卵は出血と共に排出されるため、特別な処置は必要ないとされていますが、「妊娠した!」という喜びのあとに、赤ちゃんがいなくなってしまったという事実を知るのはとても辛いことです。
早すぎる妊娠検査薬の使用は、ママの精神的なストレスにつながってしまうこともあるため、もう少しだけ待って、適切な時期に使うようにしましょう。
妊娠2ヶ月【妊娠4週・5週・6週・7週】
生理が遅れて、「もしかしたら妊娠?」と気がつく人が多いのが、妊娠2ヶ月。
この時期の赤ちゃんの様子と注意点をまとめてみました。
妊娠4週
ママの身体と赤ちゃんの様子
妊娠4週とは、生理予定日から1週間遅れる時期までを指すので、生理周期が安定している方や妊活中の方であれば「もしかしたら妊娠しているのかな?」といち早く気がつくこともできる頃。
妊娠検査薬を使うこともできますので、「妊娠かも!?」と思ったら確かめてみましょう。正常妊娠の場合は早ければ妊娠4週後半で、一般的には妊娠5~6週目くらいで、病院でエコー検査をすると、子宮内に胎嚢(たいのう:赤ちゃんを包んでいる袋)を確認することができるそうです。
ただし、この時期にまだ胎嚢が見えないからといってがっかりする必要はありません。見えない人も多いからです。妊娠検査薬で陽性反応が出たら、できるだけ早く産婦人科を受診するのがおすすめですが、胎嚢が確認できずに「また来週きてください」などと言われることも、この時期であれば珍しくありません。焦りは禁物です。
胎嚢が確認できなくても、この時期、お腹の中の赤ちゃんはちゃんと成長しています。大きさも0.3mm~2mm程度にまで成長し、各器官として成長していく素となる「外胚葉・中胚葉・内胚葉」が形成されていきます。
外胚葉は皮膚や爪・髪の毛などになり、中胚葉は筋肉・骨・リンパ組織などへ、内胚葉は舌・消化器官などへ分化していくのです。このように、赤ちゃんとしての形や器官がどんどん作られるようになる時期ですが、この時点ではまだそれらを目で確認することはできません。
また、ママの中には、下腹部や乳首が痛む、おっぱいの張りやだるさを感じる、やたらと眠くなるなどといった症状を感じる方も出てきます。これは妊娠を継続しようとする体内の働きが影響しています。早い方ではつわりを感じる方もいます。
しかし一方で、妊娠4週は初期流産の確率が高い時期でもあります。
この時期の流産は、その多くが染色体異常などが原因と言われていますが、妊婦さんとしてお腹の赤ちゃんを守るために身体を労わらなければならないというのは基本中の基本!
身体の不調を感じたら、無理をせず、身体を休めるようにしましょう。また、喫煙習慣のあるママは赤ちゃんのためにも1日も早い禁煙開始をおすすめします。
妊娠5週
ママの身体と赤ちゃんの様子
妊娠4週に続き、妊娠5週は生理が安定している方などが生理予定日よりも1週間~2週間程度遅れていることに気がつき、「妊娠かも?」と思い始める頃です。また、この頃に「念のため・・」と妊娠検査薬を使用し、妊娠が判明するというパターンも非常に多いようです。
妊娠5週前半に入ると、胎嚢も確認しやすくなるため、この時期に病院に行くのもおすすめです。もっと遅くなると、正常な妊娠の場合はいいのですが、子宮外妊娠や胞状奇胎などといった異常妊娠の場合への対応が遅れてしまうことがあります。
この時期の赤ちゃんは1~2mm程度の大きさになり、着床直後の「しっぽの生えた魚」状態だったのが、週後半には上肢のもとが生えはじめ、手も出来てくるようです。
さらに、目や耳といった器官の形成がスタートし、ハッキリとしない状態であるものの、それらがくぼみといった形で現れるようになり、だんだんと赤ちゃんの顔が出来上がっていきます。
また、赤ちゃんの重要な器官の形成も急ピッチで進み、週の終わりごろには、原器が出来上がった臓器に心臓から血液が運ばれるようになり、早ければ、胎芽の心臓の音、つまり心音が確認できる人も出てきます。
多くの産婦人科では、エコー検査で胎嚢と心音が確認できれば妊娠が確定するため、ここで心音が聞こえれば100%妊娠しているという太鼓判をもらえることになります。
一方、ママの方は、妊娠4週に引き続き、身体の不調やつわりなどを感じる方が増えてきます。トイレが近くなったり、お腹にガスが溜まったり、情緒不安定になる方も少なくありません。着床出血に気がつく人も出てきますが、多くの場合、数日で出血は治まります。
また、この頃になると薬の悪影響を受けやすい時期でもあるので、妊娠の可能性がある方は、うかつに市販のお薬を飲むようなことは控えましょう。
それから、出産する病院を考えなければならないのもこの時期。人気がある病院は妊娠が分かってからすぐに予約をしないと間に合わないということもあり得ます。パートナーである夫と相談しながら、病院探しを進めてみて下さい。
妊娠6週
ママの身体と赤ちゃんの様子
妊娠6週は、生理周期が安定していない方でも生理が遅れていることに気がつき、妊娠を疑うようになるでしょう。生理周期が不安定なため、予定日を気にしていないという方の中には、「何だか最近身体がだるい・・」「やたら眠たい・・」などといった身体の不調やつわりなどから妊娠に気がつく人もいるようです。
そんな中でも、お腹の中の赤ちゃんは猛スピードで成長していきます。
この時期の赤ちゃんの大きさは5~9mm、重さは0.001g程だと言われ、おたまじゃくしのようにしっぽが生えていた身体のしっぽが目立たなくなり、水かきのような手足が見られるようになり、頭部も形成されていくのです。
また、体温をコントロールするために働く視床下部や腎臓、乳腺などの器官も次々とつくられ、神経や生殖器の形成もスタート!骨の周りには筋肉がついてくるそうです。
視床下部は脳の機能の一つであり、この時期から脳が一気に発達していくと言われています。
また、妊娠5週目と同様に、早い人であれば心音を確認できるようになります。
妊娠確定のお墨付きをもらえる人も増えてきますし、これまで胎嚢を確認できなかった人もそのほとんどが「確認できた!」と喜びをかみしめることができる時期。そうすると子宮外妊娠の可能性も消えるため、一安心できますね。
そして、エコー検査などで、頭のてっぺんからお尻までを計測した「頭殿長の長さ」によって出産予定日が判明することもあります。あくまで予測ではありますが、出産予定日が出るというのは嬉しいものですよね!
一方、ママの方は、つわりが強くなり、多くの場合でみられるムカムカがとまらない・吐き気がずっと続くといった「吐きづわり」を筆頭に、空腹になると気持ちが悪くなる「食べづわり」、一日中とにかく眠いという「眠りつわり」、よだれがたくさん出る「よだれつわり」、匂いに敏感になる「匂いつわり」など、いろいろな形で現れるようになるようです。
つわりの現れ方は人それぞれですが、吐くことが続くと脱水症状になることも!無理をして食べる必要はありませんが、食べられる分だけは頑張って食べ、最低限、水分補給には注意しましょう。
また、妊娠を継続するためにママの体内で大量に作り出されるホルモンの影響で、頭痛や便秘などといった身体の不調も多く見られます。こちらも個人差はあるのですが、いろいろな対策記事なども書いていますので、興味がある方はご覧くださいね。
また、少しずつ大きくなる子宮が膀胱を圧迫し、トイレが近くなるという人が増えるのもこの時期くらいからが多いようです。
妊娠7週
ママの身体と赤ちゃんの様子
妊娠2ヶ月の最終週、妊娠7週目にもなると、ほとんどの人が心音を確認できるようになります。
妊娠が確定し、母子手帳が交付されるのもこの時期が多いようですね。周囲の人にも妊娠の報告ができるので、職場などへ報告してこれから先の働き方などを相談するのもいいでしょう。
お腹の中の赤ちゃんは、この時期、8~16mmくらいへとぐっと大きくなります。
脳はどんどん大きく、複雑に発達し、小脳や脳下垂体などの器官も発達するようになってきます。心臓は4つの心房に分かれ、肺やその他の内臓器官、歯や気管支などもできはじめます。
姿としてはしっぽが完全に消え、手のひらや足が作られていきますが、指はまだ。顔は、目や耳、上唇が形成されてきて、まぶたや眼球が出来てきますが、筋肉や脂肪がまだついていないため、カエルのように目が飛び出した姿をしているそうです。
身体全体としては、頭と胴体の境がしっかりしてきて、頭でっかちながらも、2等身ほどのスタイルになります。
ママの方はというと、つわりがますますひどくなる方が増えてくるようです。
つわりを経験せずに妊娠期間を終える方も2~3割くらいはいるようですが、多くのママがつわりを乗り越えて赤ちゃんを産んでいます。
つわりが治まる時期も人それぞれで、いつ終わるとは言えないのですが、つわりがひどくてどうしようもない時期は必ず終わる時がやってきます。周囲の力も借りつつ、その時期まで何とか乗り越えていく・・。大変ですが、これしかありません。
また、つわりによって栄養が十分に摂れないことから、貧血気味になったり、ひどい方は点滴などが必要になったりする事も。
ホルモンバランスの変化による肌荒れや便秘、下痢や頭痛、情緒不安定などの身体の不調も出やすいので、無理せず、自分の体調と相談しながら、つわりを軽減できる方法を探したり、無理のない範囲で食事や仕事をしたり、こまめに休息をとったりするようにしましょう。
つわりの軽減に関しては、「つわり対策!軽減させる方法としてツボや食べ物がおすすめ!」記事をはじめとして、たくさんの対処法記事を載せていますので、是非、そちらも参考にしてくださいね。